楽器が弾けない人でも気軽に音が出せるのも、オタマトーンの人気の秘訣。デスクトップトイミュージック(DTTM)を代表する楽器とも言われている。
昭和チックな中小企業スタイルで不思議な製品を開発し続けるアートユニット・明和電機の最新作、それがオタマジャクシの形をした電子楽器・オタマトーンだ。しっぽの部分を指で押すと「プァー」と脱力する電子音が出て、指の位置を動かせばドレミになる。さらに、その口をパクパクさせると音がワウワウと変化するさまは、オタマトーン自体がしゃべっているかのよう。昨年11月の発売当初は6000台の出荷だったが、今では6万台を超える大ヒットとなった。
「過去最大のヒットです。これで開発費が回収できるって、関係者みんながホッとしました……」と語るのは、土佐信道社長。実は明和電機では、人の発声メカニズムを応用したロボットを作り続けており、オタマトーンはその延長にあたる。