トヨタのリコール問題を契機に「責任」の法文化を再考する【中編】

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"トヨタの安全神話"は 本当に揺らいだのか?

神保 なるほど。そんな中で、今回トヨタ自動車が取ったリコールという措置は、果たして正しかったのでしょうか。日本においては、企業が製品に対して取る措置に3つの段階があります。第一に、安全には関係ない品質上の問題として対処する「サービスキャンペーン」。プリウスの問題が欠陥や不具合ではなく、単に「ユーザーごとに使用感が変わる」ということだったとして、「それならば個別に調整しますよ」というのがこれに当たります。

 その次に、保安基準にはないものの、安全・環境上の問題があるとして対処する「改善対策」。そして最終的な措置として、今回の「リコール」があります。道路運送車両法の保安基準に満たないものとして強制的に回収するわけですから、当然ながら新しいプリウスの操作感を気に入っていた人のブレーキも強制的に修正されてしまう。今回の問題は欠陥と呼べるのか、つまりリコールすべきだったのか否か、という議論はあるのかなと思います。

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2024.11.22 UP DATE

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