ピーチ・ジョンのHP
「長期にわたって再び違法薬物に手を出さないかどうか、見守る必要がある」
今月2日、東京地裁は麻薬取締法違反罪に問われた押尾学に対し、懲役1年6月、執行猶予5年の判決を言い渡した。「実刑一歩手前の重い有罪判決」（スポーツ紙芸能記者）となったが、その後、注目を集めたのは、変死した田中香織さんに対する保護責任者遺棄容疑による再逮捕があるか否かだった。
「判決後、警視庁捜査一課の関係者は『遺族にやっと報告できる話がある』と口にしていましたから、再逮捕には自信を持っていたようです。一方、押尾は『判決は思ったより重かった』『再逮捕はされない』と周囲に漏らしていたそうですから、彼は、スポンサーがいまだに暗躍していると信じていたのかもしれないですね」（全国紙社会部記者）
周知の通り、一連の事件をめぐっては、押尾の背後にいる財界人の名前が取り沙汰された。彼らの中には、大物政治家や警察OBのほか、事件現場となった六本木ヒルズの部屋の契約者で、女性下着メーカー「ピーチ・ジョン」の野口美佳社長、夜な夜な押尾を銀座で連れ回していたパチンコメーカー「フィールズ」の山本英俊会長らの名前が挙がっていた。
とりわけ「当日現場にいた」などと水面下で囁かれていたのが、「某大物政治家の息子」である。前出・社会部記者が声をひそめる。
押尾事件 8月に逮捕された押尾学をめぐる事件。麻薬取締法違反の罪では有罪判決を言い渡されたものの、「日本では仕事ができないから、米国で芸能活動を続けたい」と語るなど、崖っぷちでも"押尾語録・が漏れ聞こえている。ちなみに好きなアーティストは「X JAPAN」である。
「自民党の重鎮・森喜朗氏の息子・祐喜氏の名前が、警察関係者から漏れ聞こえてきました。現在、祐喜氏は森家の地元、石川県の県議会議員を務めていますが、先の衆議院選では父親の喜朗氏の選挙活動に同行。子飼いのメディア以外には取材に応じない喜朗氏の対応ばかりではなく、当時は世襲も問題視されていたため、政治部記者の間では息子もちょっとした有名人でした」（同）
そんな最中に発覚した押尾事件だが、はたして本当につながりはあったのだろうか？
「地元でも大騒ぎになっており、森喜朗の後援会幹部が祐喜氏に『（あなたの）名前がネットなどで話題になっているが、本当に大丈夫なのか？』と尋ねたところ、『押尾とピーチ・ジョンの社長の両人とも、名刺交換はおろか、まったく面識もない』と否定していたそうです」（別の全国紙政治部記者）
だが、彼には疑われる理由が少なからずあったようだ。前出・政治部記者が続ける。
「実は、父親の喜朗氏が六本木ヒルズに住んでいた時期があるんです。その際、祐喜氏も神田うのと結婚した西村拓郎氏ら、一部のヒルズ族との交流を持ちました。また、現在は石川県の県議を務めていますが、生活の基盤は東京にあり、妻と子どもを東京に残して石川県には単身赴任している格好となっているんです」
頻繁に東京へ"帰省"することも、噂に拍車をかけた要因なのだろうが、『よく繁華街で酔っぱらっている』『片町（金沢市の繁華街）での評判も悪い』『県議になってからも、ガラの悪い取り巻きと一緒に、小松の駅前でふらふら飲み歩いていた』など、地元の評判も芳しくない。
「でも、さすがに今では世間体を気にしてか、繁華街でも彼の姿は見ないようです（苦笑）。まあ、先の選挙でも、民主党系の議員らから森親子についてのネガティブキャンペーンが張られていましたが、その中には『押尾の事件に祐喜氏が絡んでいるみたいだ』っていう露骨なものもありましたからね」（同）
一方、押尾と実際に関係があった面々はどうだろうか？ 一部報道では、事件発覚後、フィールズ山本会長とピーチ・ジョン野口社長の両者は海外にいたようだが……。
「野口は9月に、山本も10月に帰国しましたが、山本は捜査一課による任意の事情聴取にも応じていないとか。当然周囲を警戒してか、これまで連日のように銀座で飲み歩いていたフィールズの関係者は事件後、山本のみならず、関連会社の部下までパタッといなくなりました」（前出・社会部記者）
野口社長はピーチ・ジョンのHPにて、事件とは一切無関係という声明を発表したが、こちらもいまだにマスコミの前には姿を表していない。
「現在妊娠中で、臨月が近いことも関係しているんでしょう。お相手はカメラマンという話です。ですが知人には『メディアに出て弁明したいけど、誰も信じてくれない』とこぼしているとか。さらに、現在ピーチ・ジョンをめぐっては国税局もマークしているため、『あまり目立ちたくはない』とも語っていたそうです」（同）
こうした中、ITバブル以来、再びヒルズの住人が注目を集めつつある。
「事件をきっかけに、何らかのつながりがあると見て、警察がヒルズに住む有名人らを捜査対象にしたそうです。起業家やミュージシャンのG、若手官僚や国民的アーティスト、ほかにはジャニーズのタレントHやKのメンバーA、Tの名前もあがっています」（同）
さまざまな負の副産物を生みつつある押尾事件。本誌発売時には控訴期間が終わり、押尾のこれからをめぐる一挙手一投足が取り沙汰されているだろうが、社会部、政治部、そしてもちろん芸能記者も、気を緩めることはできない。（編集部）
野口美佳社長の素顔
押尾学をめぐる事件で、多くの財界人の名前がメディアを賑わせたが、とりわけ目立ったのが事件現場の部屋の所有者だった野口社長だろう。
「派手な芸能人たちの交友関係は業界で有名だけど、本人は決して悪い人じゃない。ただ、変わり者で、つねに気の合った知人や友人と同居していて、毎日パーティーをしているような生活だから、自然といろんな人が集まってきてしまう。押尾との関係も、そこからつながったんだろうね」（週刊誌芸能記者）
ささいなことからつながった押尾との関係だが、その代償はあまりにも大きかったようだ。