紅白の裏を知るキーマンが出所 芸能プロとの癒着を暴露!?

紅白
NHK紅白歌合戦のこと。歌手にとって同番組に出ることはステータスになるだけではなく、CDの売り上げアップや営業でのギャラアップなど、直接的なメリットも多い。それゆえ、出場枠獲得のために、芸能プロ側はあの手この手を使っているとも噂される。

 番組制作費詐取事件で服役していた元NHK芸能番組部チーフプロデューサーの磯野克巳受刑者が7月中に出所することが明らかになり、多くの芸能関係者が頭を抱えているという。

 磯野受刑者は1994年から01年までに、制作費の名目で計80回、金額にして4800万円をNHKから騙し取ったとして、当時、同局会長だった海老沢勝二氏から詐欺罪で告訴され、懲役5年の判決を受けて服役している。

 ところが、当時から、芸能界の中では、「磯野はスケープゴートにされた。ほかにも罰せられるべき関係者はいるはずだ」という声が聞こえていた。

「磯野は当時、紅白歌合戦のキャスティングを牛耳ってました。制作費を詐取するだけではなく、キャスティングを金に換えていたという噂が絶えなかった。紅白だけではなく、音楽番組やドラマにまで、彼の影響力は及んでいましたよ」(大手芸能プロ幹部)

 この幹部によると、磯野受刑者と各芸能プロダクションの間に入り、調整役を担っていたのがTという人物。Tは、芸能界で最大の勢力を誇る、某芸能プロ社長Aの子飼いだったという。

「紅白などNHKの主要な番組に自社のタレントを押し込みたいと思った芸能プロは、T経由で磯野受刑者につなげてもらうというラインができていた。逆に、NHK側は大物をブッキングしたいと思ったときは、T経由でA社長に依頼をかけていたといいます」(同)

 もちろん、この流れの中では、多額の金銭が動いていたといわれる。A社長は、海老沢元会長とも昵懇で、紅白の出場者の中には、A社長の意向で人選できる特別枠があったとされる。もちろん、この枠に入れてもらうには、多額のプロモーション費用をA社長側に渡す必要があったようだ。

「その一部が、磯野受刑者に流れていた。そこから、さらに他のNHK関係者に渡っていた可能性も高い。一方で、NHKがキャスティングをTに依頼するときは、1回あたり50万円の企画料を振り込んでいたそうです」(同)

 それらの金銭の中には裏金化して、申告されていないものもあったというのがもっぱらなのだ。磯野受刑者の逮捕前、こうした裏金疑惑も囁かれたが、NHKは自ら調査することなく、磯野受刑者ひとりを当局に差し出した。

「磯野が逮捕されると、Tの姿が消えたんです。一時は『消されたのでは?』と噂されましたよ。その後、沖縄にあるA社長の息のかかった会社で働いていることがわかりました。
マスコミから逃げたんでしょうね」(NHKに出入りしていた関係者)

 キーマンである磯野受刑者とTがいなくなったことで、紅白のキャスティングをめぐる疑惑はうやむやとなっていた。だが、磯野受刑者が出所し、真実を話すことになれば、芸能界には激震が走るのではないかと言われているのだ。

「磯野がNHKから騙し取った金も、多くが芸能プロ関係者との交際に使われている。NHKや芸能プロ側のために動いていたのに、自分だけ泥をかぶらされたことを恨んでいるとしたら、当時の話を暴露する可能性はあります」(同)

 そのため、複数のマスコミはすでに磯野受刑者に接触、インタビューや手記執筆の依頼をしているというのだ。

「脱税などは時効が過ぎていて刑事事件になるような話はないかもしれないが、紅白の裏にあったスキャンダルだけに関心を呼ぶでしょうね。また、磯野と接触があった芸能関係者は、自分たちの名前が出てこないか、戦々恐々としているはずです」(芸能ライター)

 元気がないと言われて久しい紅白だが、久々に世間を賑わせる話題を提供してくれるのか!?
(今上 明)

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