美人棋士がコスプレで笑顔を振りまき中!

モノクロの盤上と対照的な笑顔がまぶしい!(撮影/有高唯之)↑画像をクリックすると拡大します

 東京・市ヶ谷にある日本棋院本院の特別対局室「幽玄の間」。幾多の名勝負が生まれてきた、この部屋の厳かな雰囲気の中で、無邪気に寝そべるアニメキャラのコスプレ姿の女の子。彼女は、万波奈穂二段。今春からはNHK杯の司会としても、毎週テレビに登場し、"おじさんの趣味"というイメージが強い世界に彩りを加えている囲碁界の看板娘である。それにしても、なぜ、うら若き乙女が囲碁を?

「父の転勤が多く、教室に通うような習いごとはできなくて。それで、5歳のときから、盤と石があればどこでもできる囲碁を祖父や父に教わったんです。でも、女流棋士は意外と多いんですよ。姉も棋士ですし、400人中70人くらいが女性なんです」

 とはいえ、コスプレ姿で誌面に登場してくれるのは、万波さんくらいなもの。 そちらの趣味もあるのだろうか?

「いえいえ。この衣装は仕事用だったんです。CSの番組で初めて着て。プロデューサーさんの趣味ですね(笑)」

 ただし、万波さんもお嫌いではないようで、今回の撮影でも「どうせならコスプレで!」とお願いしたら、即OK。硬派そうな囲碁の世界、諸先輩方に怒られたりしないか少々心配になってしまう。

「勝負の世界なので厳しいところではありますが、全然堅くはないですよ。対局もポロシャツでOKだったり、お菓子を食べながらだったり。棋士同士とても仲良しで、対局の後にみんなで飲みに行ったりもしますよ」

 ゆえに「職場恋愛」がとても多いのだとか。この世界でモテるのは、やっぱり囲碁の強い人らしい。

「私の好みのタイプですか? 囲碁が強いとかではなくて、一緒にお酒が飲めるとか、趣味が合う人がいいですね」

 プロ棋士は対局のほか、普及イベントへの参加や、企業や地域の囲碁組織への指導などの仕事も多いという。ちなみに、コスプレで指導に来てくれるのかどうか聞いてみると、「応相談です!」。この旺盛なサービス精神で、囲碁界を盛り上げてくれるだろう。
(逸見信介)

まんなみ・なお
1985年、兵庫県生まれ。大枝雄介九段門下。実姉は、女流棋士の万波佳奈四段。5歳から囲碁を始め、06年にプロ入り、08年に二段に昇格。CSの『囲碁・将棋チャンネル』で6月まで放送されている入門番組「ナオとカンナのおしえて♪13路」では、将棋の鈴木環那女流初段とともにコスプレ姿も披露。

『囲碁の時間』
万波さんは、今年4月からは、NHK教育で毎週日曜日12時から放送中の『囲碁の時間』内「NHK杯テレビ囲碁トーナメント」の司会としても活躍中。本文中にもある通り、アマチュアへの指導やイベントの出演などの仕事も多い。「せっかくプロの指導を受けるなら、才色兼備の方に」という希望者は、日本棋院まで相談を。(右写真はイメージ)
日本棋院普及事業部 tel 03-3288-8729 http://www.nihonkiin.or.jp/

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