「サウザンリーヴス・ハリウッド京都」のホームページ。志は素晴らしいが、現実は厳しく......。
今年2月中旬、俳優のJJサニー千葉(旧芸名・千葉真一)がマスコミを集めて記者会見を開き、「週刊文春」(文藝春秋)などを提訴すると息巻いたのを覚えているだろうか?同誌が報じた、千葉の主宰する俳優養成学校「サウザンリーヴス・ハリウッド京都」で、体罰や家賃の滞納が行われているという記事が事実無根であり、名誉毀損だとしたのだ。また、かねてから千葉と付き合いがある滋賀県在住のK氏に対しては、大津市にある博物館「スーパーミュージアム・タイムマシーン」の宣伝チラシに、千葉本人の許可なく写真やコメントを掲載したことが、パブリシティ権の侵害に当たるとして、同じく提訴の姿勢を見せていた。
ところが、会見から2カ月がたとうとする今も、千葉は両者を訴えていない。それどころか、逆にK氏に名誉毀損で告訴されそうだという。一体、何が起こっているのか?K氏が語る。
「千葉さんとは親しくさせてもらっていたので、会見での嘘が20%くらいだったら、黙ってようと思ったんですが、100%嘘だったので反論することにしたんです。しかも弁護士が会見で、個人情報が掲載された私宛の内容証明のコピーを配ったんです。ところが、そこに書かれていた私の住所が間違っていたため、関係ない家にTBSの取材陣が押し掛け、その際にもみ合いとなり、その家の住人が怪我をしたんです。女性はTBSのスタッフを刑事告訴したようですし、私も千葉さんを告訴して、真相を明らかにしますよ」
そもそも千葉があのような会見を開いた裏では、「サウザンリーヴス」を経営するM氏が裏で糸を引いていたと、千葉に近い関係者は言う。
「文春が書いた学校の内情や、M氏と関係会社のHが共謀して愛知県の女性から1000万円を騙し取り、Hが逮捕されたというのは事実です。それを知る周囲のスタッフは会見を開くことを反対したのに、金主であるM氏に乗せられてしまったんです」
この関係者によると、M氏は"文春に情報をリークしたのは、千葉の事務所の元スタッフとK氏"と千葉に吹き込んだ上、梨元勝氏に依頼して、記者会見を主導させたという。千葉はM氏の言葉を信じ、「Kは俺を潰そうとしている」と側近の前で激怒。会見での攻撃的な発言につながったようだ。
千葉は会見で、「スーパーミュージアム」などで、自身の私物が勝手に展示されたことも憤慨していたが、K氏はこれも完全否定。
「千葉さんの私物はひとつも展示されてません。それどころか、彼は、他人の所有物であるそれらの展示物を『借金の担保にさせてくれ』と言ってきた。それを私が断ってから、関係が悪化した面もあります。問題にしているチラシやコメントだって、M氏と千葉さん側がつくってきたもので、私どもには責任はありません」
1939年1月23日生まれ。本名・前田禎穂。かつては「千葉真一」や海外では「サニー千葉」の芸名で、国際的に活躍していた俳優。ジャパン・アクション・クラブの元主宰者。空手四段の腕前。
では、なぜ、千葉の背後にいるM氏は、千葉とK氏が衝突するように仕向けたのか? 前述した1000万円詐欺事件では、Hがサウザンリーヴスや千葉の名前を出しつつ、女性から金を騙し取ったとされる。また、Hは十数億円に及ぶ出資法違反でも立件されている。HはM氏の会社の名刺を持って活動しており、両事件にはM氏の関与も囁かれるが、千葉に関与を疑われたくないM氏が、千葉の矛先をほかに向けさせるために、千葉と関係が悪化していたK氏を巻き込み、今回の騒動に火をつけた――関係者の話を総合すると、そんな構図が浮かび上がるのだ。
また、千葉は千葉で、自身の肖像権を担保に多額の借金をしながらも、実際には、同権利はすでに他者に譲渡されていたという疑惑がある。これが事実なら、詐欺に当たり、大問題である。
千葉と親しかった映画関係者は「小室哲哉然り。金に貪すると、ぬかるみにはまっていく。真相を明かさないと、名声を汚すだけ」と語る。
Justice Japan(正義の日本)から取ったというJJの名にかけて、千葉には積極的に事態の収拾に当たってほしいものだ。
(編集部)