文壇賞レースに女帝の影 芥川・直木賞華麗なる諍い

芥川・直木賞 財団法人日本文学振興会が運営、選考する文学賞。近年、キャラ立ちした作家の受賞で注目を集めているが、選考会場である日本三大料亭のひとつ、「新喜楽」のお値段や懐石コースも気になるところ。

 1月15日、第140回芥川・直木賞両賞受賞者が発表された。前々回はミュージシャン兼作家の川上未映子(美人!)が、前回は中国籍の楊逸が受賞したことで、それなりにメディアの注目を集めた芥川賞だが、今回の紅一点、同賞受賞の津村記久子は、受賞記者会見の際、髪がボサボサだったためか『情報7daysニュースキャスター』(TBS)で「遭難して救出された人みたいだな」と、ビートたけしにツッコまれた以外、それほど話題にはならなかった。

 今や「(川上に比べ)本人のキャラクターのみならず作風も地味で、今後も人気を保ち続けられるか文芸編集者は疑問視している」(出版関係者)と、筆力とは無関係の評価が囁かれている始末。当の川上も、太宰治原作の映画『パンドラの匣』に主演が決まり、「役作りに没頭し、新作に取りかかれず、担当編集はひたすら待ち続けるだけ」(同)の状態だとか。

 だが、芥川賞候補常連にもかかわらず受賞を逃し続けている山崎ナオコーラをめぐっては、文壇大奥......までとは言わないまでも、女流作家同士の諍いがあったようだ。

「実力があるのに山崎が受賞を逃すのは、『文壇政治がうまくない』から(苦笑)。自身もノミネートされるも川上が受賞した時は授賞式に出席し、川上に挨拶したという。実はこれ、文壇のタブーのひとつで、選考委員の山田詠美は『落選者が来るなんて、無神経極まりない』と、その場で山崎を怒鳴ったほどだよ。川上も川上で、その場は何事もなくやり過ごしたそうだけど、後日、『空気が読めなくて、可哀相なコね』と周囲に漏らしていたけどね(笑)」(文芸誌編集者)

 それだけではない。

「ある文壇の飲み会で痛飲したのか、選考委員の川上弘美に『私はいずれあなたを超えます』と宣言し、ムッとされたそう。山田詠美と川上弘美の2人の選考委員に嫌われては、芥川賞受賞はキビしいかもしれない。今回の落選当日の夜は、同じく落選組で仲の良い鹿島田真希とヤケ酒会を開いていたとか」(同)

 一方、大御所の跋扈、という意味では直木賞も負けていない。天童荒太と山本兼一の実力派が受賞したが、その裏ではこんな話があったという。

「天童の受賞には、(選考委員の)浅田次郎が猛反対。『数年に一作品しか書けない作家に、受賞する資格はない。もっと多筆で良質の小説を書く作家に与えるべきだ』というのがその言い分ですが、浅田が天童をライバル視しているため、ともっぱらですよ」(別の出版関係者)

 相変わらず大御所がハバを利かせる、"由緒正しい"文学賞。でも、最近では、受賞したからって本は売れないんですよね......。
(編集部)

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