アヤしい日本人2人が、パントマイムの普及活動中!

 見るからに「何者?」感を漂わせるこの2人。実は海外で大人気のサイレントコメディー・デュオ「が~まるちょば」だ。知る人ぞ知るパントマイムアーティストとして、結成以来、舞台やストリートを中心に活躍してきた彼らが今、テレビという新境地にチャレンジしている。

HIRO-PON「パントマイムの映像化自体、僕らはそれほど経験がない。だから完成形を頭の中でイメージはしているけれども、手探り状態というのが実情です」

 2人が出演中の『うるまでが~まる』(関西テレビほか)は、「大人になりきれない大人向け新型教育番組」がコンセプト。アニメーションは、『ウゴウゴルーガ』や「おしりかじり虫」などの人気作を生んだ"うるまでるび"が制作している。

HIRO-PON「僕らが『しゃべらずに闘う』というか、しゃべらないことを選択して表現していることと、アニメーションには共通する部分があるみたいで。パントマイムをとても理解してもらっていると感じます」


 今回は心強いパートナーに恵まれた彼らだが、これまでは自分たちのパフォーマンスを映像化することを避けてきたという。映像を通してでは自分たちが思う"おもしろさ"を100%伝えきれないという思いがあったからだ。

ケッチ!「たとえば、見えない壁があるように見せる動きは、CGなら簡単にできてしまう。映像にするとおもしろさが伝わらないものがパントマイムにはたくさんあります。だから今までは、お客さんと共有するその場の空気や、僕たち2人の関係性の見せ方など、ライブでこそ楽しめるものを作ってきました。ところが日本では、パントマイム自体がすごくマイナーです。これはヤバい、なんとかしたいと」

HIRO-PON「そのためにまず、僕たちの存在を知ってもらおうと思って、『テレビに出ることもひとつの手だな』と。それで、何も話さない人間が映像の中でどうすれば生きてくるのか、ここ3年くらいずっと考えてきました。テレビで披露している『逆回転でVTRを再生すると普通に見える動き』というのは、その答えのひとつです」

ケッチ!「映像を通して僕らを見て、パントマイムっておもしろいんだなと思ってもらいたい。それが徐々に伝播していくといいですね」

 普段はほとんど人前で声を発さない2人だが、パントマイムを広めたいと語る口ぶりは饒舌でした。
(草野 史)

が~まるちょば
パントマイムのソリストとして活躍していたケッチ!(赤いモヒカン)とHIRO-PON(黄色いモヒカン)が99年に結成したサイレントコメディー・デュオ。1年の約半分は海外での公演ツアーというほど、言葉や文化を超えて評価されている。2月11日東京 天王洲 銀河劇場を皮切りに4月末まで全国25会場で「が~まるちょば サイレントコメディー JAPAN TOUR 2009」を行う。公式HP

『うるまでが〜まる1』
関西テレビやテレビ埼玉ほかで放送中の『うるまでが〜まる』のDVD化。6巻まで順次発売予定。発売元/うるまでが〜まる製作委員会 販売元/ポニーキャニオン 価格/3990円(税込) 発売日/2月18日 番組HP

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