本誌でも何度か取り上げてきた、ジャニタレの画像をめぐるネットでの厳格な管理。だがここ1年、その締め付けが緩くなっている。
ジャニタレが登場しているサイトでは、画像を加工したもの(「au」の嵐、「コード・ブルー」の山下智久)、完全にイラストにしたもの(「dynabook」の山下智久)、ほぼそのままのもの(「ギャッツビー」の木村拓哉)に分かれているようだ。
「確かに今では、加工したジャニタレの画像をふくめて、番組のサイトに掲載することを許している場合もある。多様化したメディアのリクエストにこたえたものだけど、あくまでそれは多額の出演料を支払うテレビ局や映画会社、企業CMなどのスポンサーに対してだけの話。"取材をさせてもらっている"ベッタリのスポーツ新聞や女性週刊誌といったメディアでは、相変わらず事務所に気を使って、画像をサイトにアップすることなんかできないよ」(スポーツ紙デスク)
今年の紅白歌合戦の司会者は、仲間由紀恵と中居正広に決定した。だが、ニュースサイトで使用されるのは仲間の写真のみで、お約束のように中居の写真が使われることはなかった。
さて、こうしたオフィシャルに公開されている画像の加工や制作を指示したり、ネット上でのジャニタレの著作権を監視するのがジャニーズ事務所の関連会社・アートバンクである。同社には、個人ブログなどネット上にアップされるジャニタレ画像を監視し、削除依頼を出す部署や関連会社がある。複数人がPC画面に張り付いて、ひたすら個人ブログやHPに掲載された画像を探すという人海戦術を採り、見つけた場合は『ジャニーズ事務所は所属タレントに関する肖像権、商標権及び、著作権に厳しい規定を設けている』などと削除を要請。だがそれは、ときに身内に対しても厳格に対処するようだ。そのヤリクチをアートバンクの関係者が語ってくれた。
削除依頼者にはアートバンクの名前が……。
「昨年秋口に、専属カメラマンのK氏が突然契約解除される騒動が起きましたが、原因は彼とジャニタレとのツーショット写真がネットに流出したことでした。この写真の出元を突き止めたのもアートバンクなんです」
通常、ジャニーズはカメラマンとの専属契約を結ばないため厳密には異なるが、K氏の場合、腕もさることながら、親しみやすい性格で事務所関係者のみならず、ジャニタレからの信頼も厚かったという。関ジャニや堂本剛の雑誌グラビアや写真集にいたっては、暗黙の了解で彼が毎回撮影することになっていたほどだ。
「写真を流出させたのは、K氏の知人の女性でした。なんでも彼と一緒に関ジャニの全国ツアーについていった際に撮ったものをブログに公開したことがきっかけとか。アートバンクがこれを見つけるや、ジャニーズ上層部に報告、すぐさま彼は、ジャニーズ関係の仕事をストップされたそうです」(同)
著作権管理
ジャニーズ事務所では、所属タレントの肖像権や著作権について厳格な使用規定を設けている。その対象は画像だけではなく、楽曲、文言、歌詞の引用、グッズなどにまで及ぶという。
K氏も当の女性も"ワキが甘い"といえばそれまでだが、ネット上での管理や監視をめぐっては、あまりの横暴さに批判もあったという。
「山P(山下智久)出演のドラマ『クロサギ』(TBS)が放映されてた頃、動画サイトに野鳥の"クロサギ"をアップした人がいました。ですが、いつのまにかその動画は削除されていた。調べた結果、アートバンクから依頼があったためサイト運営側が削除したそうです。決してタレントの画像や動画を載せたわけではないのに、タイトルの"クロサギ"という名前が引っかかったのでしょうが、このやり方はあんまりだとネット上では話題になりました」(ジャニーズファン)
さらに、こんな話もある。
「ジャニーズ事務所の非公式であるファンサイトも、同社が作っているようなんです。非公式とはいっても、リンク先から公式サイトに飛べたり、情報が正確すぎたりとなんら公認と変わらず、見る人が見ればジャニーズ関係者が作ってるってひと目でわかりますよ。ファンが余計なサイトを勝手に作らないように、ジャニーズ側もコントロールしたいのでしょうね」(前出・ファン)
こうした鉄壁の管理体制を敷き、メディアをコントロールするジャニーズ事務所。でも件のK氏が撮影するジャニタレの写真は、ジャニーズファンではない筆者からみても"イイ表情"だったんですけど……。
(編集部)