サンズ野田社長が振り返る、MEGUMI"デキ婚"と瀬戸早妃"再デビュー"

[事件の概要───6]

2008年7月7日、Dragon Ashのボーカル・降谷建志とタレントのMEGUMIが入籍を発表。グラビア業界が低迷する中、彼女の所属するサンズエンタテインメントでは、はるな愛のブレイクなど、多くの話題があった。

 山田まりやとMEGUMIの結婚、はるな愛のブレイク、かつて所属していた瀬戸早妃の他事務所からの再デビューなど、波瀾万丈(?)な1年だったサンズエンタテインメント。同社を率いるグラビア業界の顔役・野田義治社長に、今年のグラビア業界について聞いた。

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かつての所属タレントがほかの芸能プロで再デビューしたが、野田社長の胸中は?(写真/佃 大平)

「グラビア業界が厳しい厳しいっていわれてるけど、正直言って、サンズもイエローキャブと分かれて以降は『貧すれば鈍する』だったからね。だから身を小さくして、もう一度基本からやってみようっていうのが今年のテーマだったんだよ。それで、事務所の和を乱すものは、タレントであろうと解雇した。もちろん経営者としてはツラかったけどね」

 サンズにとって今年最大の痛恨事といえば、次世代のイチ押しとして手塩にかけて育ててきた瀬戸早妃との、プライベートの管理をめぐる対立だろう。最終的に瀬戸は「休業」ということになったが、ここにきて「日向咲」と改名し、別の事務所で芸能活動を始めている。

「オレはよほどじゃないとタレントを見放したりしないけど、あれを『いいじゃないか』と許してしまうと周りに示しがつかなくなってしまう。ただ、(所属事務所を"解雇"された)小向美奈子じゃないけど、せっかくこれまで積み上げてきたものをゼロにはさせたくなかったから、瀬戸はあえて"休業"って言ってたんだけど、もうほかの事務所でやるみたいだな。我々の業界で"解雇"っていうのは、(グラビアをやっている同クラスの)ほかの事務所は手を出しちゃいけないっていう、暗黙のルールがあるんだ。

 瀬戸に関しては、5年間かけて築き上げてきた"瀬戸早妃"っていう名前を捨てて一から始めるのは大変だと思うし、それがはたして受け入れてもらえるかどうか。まあ、ウチを辞めた子だし、これ以上は触れないよ。応援もしないし、かといって邪魔もしない。お手並み拝見というところだね」

 もうひとつサンズの大きな変化を象徴したのが、はるな愛のブレイク。まさか「巨乳バカ一代」で鳴らした野田社長が、ニューハーフタレントを手がけるとは!

2008年はブレイクしたはるな愛。

「はるな愛をウチがやってるって知らない人は多いんじゃないかな。それがいいんですよ。確かにオレはグラビアでタレントを売っていきたいし、それは本筋・本流として今も変わらない。でも、世の中は様変わりしてきているし、ウチもどんどん対応していかないとね。実ははるなは、3年くらい前にMEGUMIに紹介されてたんだけど、正直、どうやって売り込んだらいいかわからないから、時間はかかると思ってた。まあ、なんとか売れてくれたけど、もうひとり(ニューハーフを)売り出しても、うまくやれる自信はないな(笑)」

 その一方で、これまで事務所を牽引してきた山田まりやとMEGUMIが、それぞれ結婚するという大きな節目も迎えている。

「2人の結婚は、以前から織り込み済みだったし、それほど慌てることはなかったよ。ただMEGUMIの場合は、発表が後になっちゃったから、マスコミさんには不義理を働いてしまったのが心残りだね。あとは、丈夫な子どもを産んでくれて、1日も早く仕事に復帰してくれるのを願うだけだよ(笑)」

 グラビア業界をめぐる状況が厳しさを増す中、最後に、この先の戦略を聞いてみた。

「オレはオレなりに、これからもやっぱり『胸の大きい子』を追いかけるし、今いる子たちも底上げしていきたい。だからグラビアはやり続けるけど、『グラビア=水着』という図式はそろそろ捨て去ろうかと思ってるんだ。たとえば来年は、もうちょっと年齢的にいえば若い子、15歳くらいの子をスカウトしてキッチリ育ててみようと思ってる。そのためにも雑誌には絶対元気でいてほしいし、『サイゾー』もしっかり頑張ってくれよ」
(談/常田裕)

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