[事件の概要───1]
7月28日、「週刊現代」(講談社)誌上において、ジャニーズ事務所に所属する人気ユニット嵐のリーダー・大野智の"大麻吸引疑惑"が報じられた。男女複数人との合コンが生々しく伝えられ、さらには女性2人との3Pがあったとされる。東スポなど一部のメディアをのぞいて、後追い報道は皆無であった。
ジャニーズの若大将・大野クン。カラオ>ケで大麻を吸った……などと暴露された。
「11月8日に発覚し、プロテニス選手の宮尾祥慈の大麻所持とともに一斉に報道された『元AV嬢の倖田梨紗が、覚せい剤取締法違反で逮捕・起訴』というニュースですが、実は『週刊現代』(講談社)のスクープだったんです。前日に早刷りが関係各所に送られ、それを見たスポーツ紙や大手メディアが先に報じてしまった。そもそも、今年の同誌は、本当に大麻づいていましたよ。特に狙ったワケではなく、偶然だという話ですけど」
写真週刊誌デスクがこう語るように、所ジョージの元マネージャーが絡んだ大麻パーティー(8月2日号)を筆頭に、"『嵐』大野智「大麻で3P」"(8月9日号)、"覚せい剤と大麻で逮捕! 元人気AV女優が供述する「大物男性アイドルの名前」"(11月22日号)など、大麻スクープを連発していた同誌。これ以外にも、9月29日には、大麻吸引で解雇された元大相撲力士・若ノ鵬が記者会見で八百長の事実を告発した(その後、告発は捏造と証言)。
中でもやはりインパクトが強かったのは、ポストSMAPとの呼び声も高いジャニーズ事務所のユニット、嵐のリーダー・大野智による合コン現場での大麻吸引スキャンダルだろう。表面上、後追いするメディアはほとんどなかったが……。
「ジャニーズ側はあくまで事実無根で通していたようです。ですが、女性とイチャついている写真が出たことで事務所の上層部にたっぷりお灸を据えられ、落ち込んでいたようですね。また事件の影響もあってか、実家にもほとんど帰っていないそうです。マザコンだった彼は、母親と買い物をする姿がよく見られましたが、今ではめっきり目にしなくなったという話です」(女性誌編集者)
写真とともに生々しい合コンの現場が克明に記された記事の内容は、母親にとっても衝撃的だったに違いない。
さて、同報道を受けて本誌10月号では、講談社他編集部への影響とともに、ジャニーズと同社が交渉に入った旨をお伝えした。
「確かに上層部同士が交渉したようですが、決着がついたのか、すでに和解したそうですよ。ただ、『週刊現代』側としてはまだ掲載していない写真があったようで、第2弾、3弾と記事を用意していたとか。しかし、和解によってそれらが日の目を見ることはなくなったでしょうが、ここまでハデな記事をブチ上げておきながら、09年度のジャニーズカレンダー出版権(NEWS)を持てたわけだから、そこは痛み分けということですよ」(前出・デスク)
結局、上層部同士の手打ちにより、報じた側の"真実の追求"と報じられた側の"名誉毀損"は薮の中に。そんな中、出せば完売といわれる先の『ジャニーズスクールカレンダー』をめぐっては、こんな裏話があったようだ。
「一昨年は『KinKi Kids』、昨年は『嵐』と、ドル箱タレントのカレンダー出版権を与えられていたマガジンハウスが、今年は外されたんです。今年もキムタクは『an・an』の"好きな男"で1位だったのに(苦笑)」(事情通)
これには、同社が発行する女性ライフスタイル誌『BOAO』の休刊が影響しているという。
「『BOAO』の休刊編集長H女史は、過去2回のカレンダー制作の指揮を執っていたヤリ手の人物。ジャニーズのキーパーソン、SMAPマネージャーの飯島三智や取締役広報部長の白波瀬傑とも昵懇で、お互い強い信頼関係を築いていたそうです。ですが、雑誌の休刊に伴い、H女史がマガジンハウスを退社することになった。そのため、彼女以外には任せられなかったのか、ジャニーズ側が今年は見送ったという話です」(同)
かつては、敵対するメディアには容赦ない締め付けを行ってきたジャニーズ事務所だが、大野のゴシップと09年度のカレンダー出版権をめぐる動きを垣間見る限り、その内部に何かしらの変化が訪れているのかもしれない。
(岩木昌久)