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ヤクザ映画は人生の縮図である――裏社会の狂気を音で表現する“劇伴”作曲家たちの制作秘話(前編)

2020年8月 4日 11:00

――映画やドラマに必須となる「音楽」。主題歌や挿入歌など、ボーカルの入った楽曲が物語を盛り上げるのは当然のこと――だが、本稿では、あえてボーカルの入っていない“劇伴(映画やドラマなどで流れる伴奏音楽)”に着目してみたい。果たして、裏社会を描いた物語の劇伴には、どんな特徴があるのだろうか?

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(写真/有高唯之)

 裏社会を描いた映画でもっともポピュラーな劇伴(劇中で流れる伴奏音楽)といったら、『仁義なき戦い』のメインテーマを思い浮かべる人は多いだろう。あの特徴的かつ耳に残る劇伴は、映画『仁義なき戦い』の枠を越え、例えばバラエティ番組にコワモテのゲストが出演したり、ドッキリ番組でヤクザ風のキャラに絡まれたりするシーンなどでも有効活用されている。つまり、裏社会をテーマとした映画やドラマの劇伴には「恐怖におののくサウンド」や「息を呑むほどの緊迫したサウンド」、果てには「生死をかけた闘争的なサウンド」など、物語を際立たせる音が必須となってくるわけだが、その制作の裏側とはどのようなものなのか。裏社会サウンドの調べを、早速紐解いていきたい。

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