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混沌から生まれたハイな雑種――Jin Dogg擁するレーベルが提唱! ハイブリッドな“DIRTY KANSAI”

2020年5月18日 11:00

――“DIRTY KANSAI”なるムーヴメントを牽引する大阪のレーベル〈HIBRID ENTERTAINMENT〉。看板アーティスト・Jin Doggはライヴでがなるようにラップし、観客のモッシュを煽る。そんな狂気じみた表現で人気の彼が属するコミュニティの実相とは――。

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大阪・日本橋商店会にて〈HIBRID ENTERTAINMENT〉の面々。取材時にはYoung Yujiro、WARKAR、Jin Dogg、Lil YamaGucci、DJ BULLSETなどが集まった。

 真夜中のフロアにウォール・オブ・デスが出現した。“死の壁”とは、ライヴの観客が左右に分かれて曲のイントロやフックを合図にぶつかり合う、いわゆるモッシュのヴァリエーションの中でも特に危険とされるもので、ルーツは1980年代のニューヨーク・ハードコア・パンク・シーンだという。その日、パンデミックの最中にあった大阪・アメリカ村のステージにいた男も、長髪に無精髭、ボロボロの黒いハイカットのコンバースと確かにパンク・ロッカー然とした格好だったが、しかし彼はほかでもない“ラッパー”だ。そして男はトラップ・ビートの地鳴りのようなサブ・ベースの上で叫ぶ。「シニ、ザラ、セ! オマ、エ! マジ、ウル、セェ!」。人の壁が決壊し、フロアで渦巻く。これがステージの男=Jin Doggが“DIRTY KANSAI”と呼ぶスタイルだ。

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