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安室奈美恵の母親取材と殺害事件――安室奈美恵の母との交流

2017年8月 6日 11:00

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『約束―わが娘・安室奈美恵へ』(扶桑社)

 頑なに口を閉ざしていた安室奈美恵の母・恵美子さんがようやく口を開いたのは、初の接触から3日後の夜、沖縄名護にある居酒屋でのことだった。「私も奈美恵も人見知りする。特に内地(沖縄県外)の人には弱いの」という母も、お酒を飲むうちに心を打ち明けて話すようになり、次第に饒舌になった。根っからの沖縄人。沖縄の太陽のように明るい。娘の奈美恵の生い立ちから「沖縄アクターズスクール」に通い、中学卒業と同時に歌手になるために上京していった経緯を詳細に語り始めた。取材は何日も続いた。すべてお酒の席。お酒は取材の潤滑油になる。母親は大宜味村にある実家近くでスナックを経営していた。店には沖縄在住の奈美恵ファンの子が毎日のように数人来ては、母親との交流をしていた。アイドルのファンが実家を訪れることがあるが、奈美恵のファンも同じだった。大半は奈美恵と同年代くらいの女の子。「本人に会えなくてもお母さんから少しでも情報を共有していたい」というのがファン心理。安室は当時から同性のファンが大半を占めていた。「アムラー現象」が起きた原点である。

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