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【premium限定連載】芸能ジャーナリスト・二田一比古の「週刊誌の世界」

ファンの甘やかしがタレントを調子に乗らせるのか? ジャニーズのスキャンダル報道とファン

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 NEWSの小山慶一郎(34)・加藤シゲアキ(30)に続き手越祐也(30)も未成年女子を含む飲み会で大騒ぎしていたと、「週刊文春」が報じた。これでNEWSの現メンバー4人のうち3人のご乱行が発覚。グループの危機であるが、当然のようにジャニーズ事務所に忖度するテレビ局・スポーツ紙は報じない。

「暗黙の圧力です。“他の番組はやりませんよ。まさかお宅だけ放送することはないですよね”と念のための連絡がくるのが通例。宣伝の時は“大きく扱って”と言ってくるくせに、都合の悪い記事だと“やるな”ですからね。現場は不満でも、昔から培われたトップダウンシステムの指令。従うしかない」(ワイドショースタッフ)

 最近はせめてもの抵抗として、東京のワイドショーは「ジャニーズの話はドラマや映画の宣伝以外、いい話も悪い話もいっさい扱わない。主婦の視聴者が大半のワイドショーではジャニーズネタは受けない。スキャンダル以外は関心がないんです。なにも触れないことが一番。ジャニーズと余計な付き合いもなくなる」(前出)

 報道が拡散しなければ、スキャンダルは「なかったこと」かのように自然消滅してゆく。それでも名古屋、大阪、福岡など地方ローカルではジャニーズネタも必須ネタになっている。多少、中身を押さえながらも放送する。

「常にチェックしているファンがうるさい。年齢を間違えただけでもすぐにクレームの嵐。間違いは謝罪しますが、困るのが熱愛ネタ。週刊誌に報じられている通りにやっても、“事務所が否定しているのだから、熱愛ではない。訂正して”と文句を言ってくる。ネットでも大騒ぎされる」(地方局ディレクター)

 ネットのない時代は電話やFAXで抗議が来ていた。編集部に直接かかってくるので電話もFAXもパンク状態。通常の業務に支障を来す始末。一説には事務所から「抗議しましょう」という指令があったという話もあったが、「ファンが勝手にやっていること」と否定。その流れはネットに代わっても続いているのが現実。ファンを大切にすることで知られているジャニーズだが、私的な部分でもタレントを支えているのは熱烈なファンたちである。

 事務所とファンに守られているという背景が、タレントたちの無軌道な夜遊びに繋がっているのではないか。手越は文春報道の後、有料サイトのブログでこう綴っている。

『俺たちは不死鳥みたいなもんだし、最強のファンとスタッフがいるから何度でも立ち上がる』

 さらにこうも付け加えている。

『俺は俺のファンの子が大好きです。可愛くてしょうがない。誰か俺の将来の奥さんになる人がいるなら俺をよろしくお願いします!』

 冗談も加味されているとはいえ、ファンに対するメッセージとしては、これ以上の言葉はないだろう。仮にもし手越がファンの子との結婚を実現したなら、ジャニーズ史上、初の快挙となるが……。

 手越のこのファン向けのブログは違和感を覚えるが、最近になってジャニーズ事務所は緊急でコンプライアンス講義を始めたという。若手タレントを集めて、夜遊びやネットの対応などを講義しているという。暴力問題に揺れた大相撲協会が力士を集めて講義しているのと似ている。芸能関係者が話す。

「これまでだったらタレント本人に注意喚起したのに、タレントを一堂に集めての講義は異例。今さらという感じがしますが、相次ぐタレントの不祥事に事務所も、なんとかしなければならないという危機感を持ったのでしょう。どこまで効果があるかはわかりませんが」

 ファンに守られる一方で、アンチがいるのも芸能界。「この手の話が出ると、私や私の友達も、といったジャニーズのスキャンダルを情報提供する人も続くもの」と新たな話が流れ出すこともある。新たなグループも誕生してさらに増え続けるジャニーズタレント。火種は尽きない。

(敬称略)

二田一比古
1949年生まれ。女性誌・写真誌・男性誌など専属記者を歴任。芸能を中心に40年に渡る記者生活。現在もフリーの芸能ジャーナリストとしてテレビ、週刊誌、新聞で「現場主義」を貫き日々のニュースを追う。

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