――ここまで、北陸新幹線開通による(裏)経済効果を試算してきたが、実はもうひとつ、経済誌では決して語られない、日本海側の商業繁栄に関わる重要な変化が起きているという。かつては"裏日本"とも呼ばれた日本海側では今、陰陽道で信じられてきた「地龍」に変化が起きているようで……。その恐るべき影響とは?
[開通プラス度数 +30%]
北陸止まりでは"地龍"が乱れて、自然災害が頻発し、富士山を噴火させてしまう恐れがあります!!
『陰陽師』(文春文庫)
「と~や~ま、いしかわ、ふくい♪」(JR東日本 北陸新幹線CMより)と浮かれてばかりはいられない。陰陽道的視点から見ると、北陸新幹線によって日本列島が"乱れまくる"らしい。「新幹線が開通して、日本がヤバい」なんて、にわかには信じがたいような警鐘を鳴らすのが、『超速! 最新日本史の流れ』(ブックマン社)などの著者で、人気予備校講師、古神道神主などの肩書を持つ竹内睦泰氏だ。なんでも、新たに路線を通すことによって地龍が乱れ、列島全体に厄災をもたらすのだという。地龍とは、陰陽道において、地面にあり、生命のエネルギーの源となっている「地脈」とされるもの。ちなみに竹内氏の先祖は陰陽道をかつて統括していた「中務省(なかつかさしょう)」の出自で、竹内氏自身も陰陽道に精通しているのだ。
「地龍が変わると、かなりの確率で地殻変動が起こります。実際に近年は噴火や地震が多く、それが徐々に富士山に近づいています。これはマズいですよ!」
確かに、2001年の北陸新幹線着工後には、その周辺で新潟県中越地震(04年)、能登半島地震(07年)、さらに14年11月には長野県北部で震度6弱の地震が起きている。また、同じく14年には長野の御嶽山の噴火も起こっており、これ以上、地震や噴火が頻発すると、本当に富士山も火を噴くことになってしまうのだろうか……。そう危惧したところで、人気講師・竹内先生の講義は始まった。
「日本の文明は、今から約1万6500年前、縄文時代に始まりました。この文明は大陸から伝わってきたというのが定説ですが、中国で出土された土器は最古で約8000年前のもの。つまり、世界で初めて文明が生まれたのは日本なんですよ!」
話がいきなり飛躍したが、その時代はまだギリギリ氷河期というか、寒い時代だったような……。そんな状態で、文明は生まれるものなのだろうか?
「いい質問ですね。氷河時代に日本で文明が生まれたのはなぜか。それは、火山による熱で、温暖な土地があったからです。そのため、今でも火山信仰はありますし、神社も火山の近くにあるでしょう?」