──国家とは、権力とは、そして暴力とはなんなのか……気鋭の哲学者・萱野稔人が、知的実践の手法を用いて、世の中の出来事を解説する──。
第19回テーマ「軍需産業と経済効果のジレンマ」
[今月の副読本] 『戦争の経済学』 ポール・ポースト著、山形浩生訳/バジリコ(07年)/1890円
戦争は、本当に経済を発展させるのか――。先進国を中心に"定説"とされていたこの問いに、「武器市場の概略」「核物質取引の価格」など、多角的に、かつ初歩的な経済理論を用い、ストレートに分析した一冊。