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──若手専門家による、半熟社会をアップデートする戦略提言

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■今回の提言
「被災者自身の労働でお金を 回して災害からの復興を!」

ゲスト/金子良事[社会政策・労働問題研究者]

 東日本大震災から3カ月が経過した。被災地でのボランティアの活躍が伝えられるが、そうした無償の支援とは異なる、復興支援の新たな枠組み「キャッシュ・フォー・ワーク」が動きだしている。原発事故をめぐる報道合戦が加熱する中で、復興に向かい始めた被災地を、いかにバックアップするか? これからの災害支援を考える。

荻上 東日本大震災は日本経済にも地元経済にも、甚大な被害をもたらしました。地域によっては震災直後、さまざまな市場そのものを喪失し、今なお雇用にも深刻な影響を残しています。そうした中、経済的な復興支援の枠組みとして、キャッシュ・フォー・ワーク(以下、CFW)の導入が注目を集めています。これまで、がれきの撤去や炊き出しなど、経済的な秩序が回復するまでの被災地での緊急避難的な活動は、行政や外部のボランティアによる無償の支援が是とされていました。それに対し、被災者自身を災害復興事業に雇用して金銭的な対価を支払い、経済的な自立を支援する仕組みを作ろうというのがCFWの概要です。

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