サイゾーpremium  > 特集  > 識者が語る山口組・溝口敦「消滅の可能性は...

 安藤隆春警察庁長官は「山口組の弱体化なくして、暴力団の弱体化はないし、弘道会の弱体化なくして、山口組の弱体化はない」という認識で、山口組、とりわけ弘道会の摘発には相当力を入れています。同会の会長でもある高山(清司・山口組)若頭は、ヤクザの世界でも100年、200年にひとり現れるかどうかの傑物ですからね。捜査当局も一目置いており、今回の罪では、4~7年くらい放り込むつもりで、かなりキツい態度で求刑するようです。

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溝口敦氏の著書『六代目山口組 宮廷革命の勝者』

 今年4月には、服役中の六代目司忍組長が出所する予定ですが、門前逮捕(釈放後、すぐ別の容疑で逮捕されること)されるという捜査関係者の話もあります。容疑は、入江禎総本部長が逮捕されたのと同じ、ヒットマンに対する報奨金の支払いだとか。ただ、司六代目の再逮捕がなくても、山口組が盛り返すことは難しいと思います。山口組に対する締め付けは、以前にも増して厳しくなっていますからね。もう「山口組なら、容疑はなんでもいい」と、関係者がバンバン逮捕されている。さらに、最近は自治体ごとに、暴力団を排除する条例が整えられつつある。こうした中、彼らは住むところひとつ探すにしても苦労しているそうです。本名で借りようとすると断られるので、ほかの人間に代わりに借りさせると詐欺でパクられる。ホテルに泊まるにしても、本名では断られるので偽名を使うとこれも詐欺でパクられる。こんな調子で、何をやっても逮捕される。もう人権なんてほぼないんですよ。

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