かつて有名な劇作家が、"時代はサーカスの象に乗ってやってくる"と謳った。その言葉を拝借するならば、"新しい時代のエンターテイメント映画は、美少女と共にやってくる"といったところだろう。話題の映画『キック・アス』で最年少最凶スーパーヒロイン・ヒットガールを演じているクロエ・グレース・モレッツが、狂おしいほどにキュートだ。名前がモレッツなだけに、バタフライナイフを操っての妙技、大男たちを相手にしたアクロバティックな格闘シーンなど"モーレツ・アクション"の数々を披露している。「アクションシーンの90%は自分でやった」というモレッツが生身で挑んだスタントは、観た者に陶酔感を与えるはずだ。撮影時11歳だったモレッツは、クランクイン前7カ月間にわたって、トロントサーカスやジャッキー・チェンのアクションチームの元でスタント修行を積んだとのこと。かわいい上に度胸満点、作品のためなら地道なトレーニングも苦としない彼女こそ、新時代のスーパーガール。『タクシードライバー』(76)のジョディ・フォスター、『レオン』(94)のナタリー・ポートマンと比較される13歳の次世代大物女優なのだ。本誌で紹介しきれなかったモーレツガールへのインタビューを完全版としてお届けしよう。
↑画像をクリックすると拡大します。(写真/磯部昭子 A/M)
──ヒットガール役、サイコーです。日本人男性のハートもきっと鷲掴みにすると思いますよ。
クロエ サンキュー、サンキュー!
──デビュー作『悪魔の棲む家』ではとんがり屋根の上によじ登り、全米でこの秋に公開された『Let Me In』(スウェーデン映画『ぼくのエリ 200歳の少女』のハリウッドリメイク)では獰猛なヴァンパイア役を演じています。大人たちを驚かせるのが好きなんですね。