サイゾーpremium  > 特集  > 元「週刊少年ジャンプ」カリスマ編集長の秘...

──「少年ジャンプ」が600万部という最高発行部数を記録した95年の編集長・堀江信彦。近年は「コミックバンチ」に携わってきた氏が、同誌休刊に伴い、新マンガ誌を創刊する。およそ30年にわたりマンガの最前線を歩んできた堀江氏に、業界の盛衰と興亡、新時代のサバイバルについて訊いた。

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「月刊コミックゼノン」では、『北斗の拳』の原哲夫が10年ぶりに完全な新作『いくさの子 -織田三郎信長伝-』を連載予定。必見!価格/800円(創刊号特別定価)  発売/毎月25日(10月25日創刊)  発行/ノース・スターズ・ピクチャーズ  発売/徳間書店

──堀江さんご担当の『北斗の拳』が大ブームを巻き起こした1980年代前半から「週刊少年ジャンプ」(集英社)編集長を辞められる90年代中盤までは、少年マンガがエンタメの中心でした。でも、現在はそうなっていない。30年間にわたり第一線でマンガ業界の推移を見つめてきた立場から、市場の変化をどうとらえていらっしゃいますか?

堀江 80年から83年にかけては、「週刊少年ジャンプ」は部数が落ちていってたんだよね。「週刊少年サンデー」(小学館)がラブコメ路線で部数を伸ばし、『タッチ』や『うる星やつら』が全盛だった。決め手に欠けるジャンプは、2位のサンデーに部数差を詰められていく。それを打開したのが『北斗の拳』だった。団塊ジュニアが読者の中心世代である中学生になったときに、ラブコメじゃないもので勝負しようと『北斗の拳』をぶつけて、それでヒットした。今漫画雑誌の売り上げが落ちている主因は、団塊ジュニアが漫画を卒業しちゃったから。人は大体、35歳から40歳くらいで漫画を卒業するんだよ。でもそれはそのまま、漫画を読まなくなるということじゃない。雑誌を卒業するだけで、単行本は読み続ける。95年がマンガバブルの絶頂なのだけれど、単行本はその時期に比べて2割くらいの売り上げ減にとどまっています。

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