──しょこたん以降、一気に増殖した、ヲタク系アイドル=ヲタドルが今、混迷を極め、何がなんだかわからなくなっている。正直「?」な言ったもん勝ち的アイドルから、ディープすぎて誰もついていけそうにないマニアックアイドルまで、一挙にご紹介!!
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2007年、オタク系アイドル"しょこたん"こと中川翔子と時期を同じくして、大食いアイドル・ギャル曽根も大ブレイク。それを横目で見ていた多くのアイドルたちが、「何か秀でた武器があれば世に出られる!」と勘付き、こぞって○○ドルを名乗り始めた。こうして、今や巷には多くのヲタクアイドル=ヲタドルが出現、もはや何がなんだかわからない様相を呈している。
「所属タレントに『○○ドル』と名付けると売り込みがしやすいんですよ。メディアにも取り上げられやすいですし、パッと知名度を上げるには最適なんです」(芸能プロマネージャー)
ヲタドル大量発生初期の特徴としては、しょこたんを模倣した、アニメ、マンガオタクを公言するアイドルの大量出現が挙げられる。それまでは、敬遠されるに違いないという固定観念があった「オタク趣味のカミングアウト」が、しょこたんのブレイクにより、逆にファンに親近感を与えることが判明したわけである。こうして、アイドルによるオタクアピールが大流行したのだ。しかし、と同時に、それに反発する動きもファンサイドにわき起こる。
「『エヴァ大好き♪』だのなんだの、たいした興味もないのにこれ見よがしに浅い知識で"オタクアピール"をするのが、逆にムカつくこともありますね(笑)。媚びているのがミエミエで」(熱心なアイドルファン)
こうした動きを受けてか、わかりやすいアキバ系ネタを対象としたヲタドルとして今でも生き残っているのは、腐女子アイドル・中野腐女子シスターズの面々や、ゲードル・杏野はるなら、ガチのオタクアイドルのみである。
一方で、マンガやアニメではなく、よりニッチな分野への傾倒をアピールするアイドルも現れ始める。例えば、ロボドル・一之瀬まゆ、死体愛好アイドル・松嶋初音らがその代表。熱意と知識は本物だが、いかんせん一般受けしづらいのがつらいところだろう。さらに、趣味や特技でなく、職業自体を一芸だと定義した女医ドル集団・Joy☆Total Clinicや、ねんドル・岡田ひとみなどが登場し始める。アキバ系以外へのこうした拡散現象が、ヲタドル第2期の特徴である。
さて、ここまでは、趣味や特技、職業など、何かしら"一芸"と呼べる能力を備えた、"れっきとした"ヲタドルであった。ところが、時代はさらに混沌化。ヲタドル第3期、それは、もはや一芸ですらない「言ったもん勝ち」的なアイドルたちの参戦の時代である。
大家族貧乏アイドル・上原美優や、ナマドル・青島あきならは、いつの時代でも一般に受け入れられやすいタイプであるとはいえ、もはや、タレントとしてのセールスポイントを名乗っているだけともいえる。ママドル・我妻さおりやワキ毛アイドル・矢吹シャルロッテなどに至っては、ただの自身の属性なだけのような気も......。
このような経過をへて、もはやなんでもアリ状態にまで至った、現在のヲタドル業界。これらヲタドルを4つのゾーンに大別してみた。混迷を極めるこの業界を理解するための一助となれば幸いである。