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神保哲生×宮台真司 「マル激 TALK ON DEMAND」 第23回

マスコミが利権を持つという末期的状況とその打開策

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──日本のマスコミが"マスゴミ"と揶揄されるようになって久しいが、その発端は1960年代にまでさかのぼると『マスコミはなぜ『マスゴミ』と呼ばれるのか』(現代人文社)の著者・日隅一雄弁護士は語る。当時の田中角栄郵政大臣によって全国紙・地方紙を含む新聞各社がテレビ局を系列化し、"テレビ"という免許事業を利権として新聞社が握ったことで、権力に取り込まれる構造が出来上がってしまったということだ。今回はそんなマスゴミと酷評されるに至った原因について、日隅弁護士とともに徹底検証する──。

【今月のゲスト】
日隅一雄 [弁護士]

神保 今回は、数々のメディア訴訟にかかわってこられた日隅一雄弁護士をお招きして、メディアが抱える構造的な問題とその背景について議論したいと思います。日隅さんは近著の『マスコミはなぜ『マスゴミ』と呼ばれるのか』(現代人文社)で、"メディアが権力に介入される仕組み"を暴いていますが、まずこの本を書かれた理由とは?

日隅 2010年に情報通信法が法制化される時に、現在あるマスメディアへの規制と同様の構造で、インターネットも規制されることは間違いありません。これには批判の声を上げなければなりませんが、そもそも多くの方が、マスメディアがどんなシステムで規制されているか、ということをご存じないのではと思ったんです。まずはこれを解きほぐさないと、日本のメディアがまた、50年、100年の単位で窒息状態になってしまうだろう、と。

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