今年のアカデミー賞授賞式で、最優秀オリジナル脚本賞を受け取ったディアブロ・コディ(29歳)は、原始人の毛皮みたいな豹柄のガウンをひらめかせてステージに上がった。真っ黒なボブにGOTHメイク、オスカーを握った腕には手足をロープで縛られたビキニの美女のタトゥーが。セレブの祭典に間違って紛れ込んだ、場末のストリッパーにしか見えないが、実際、彼女はつい3年ほど前までミネソタのストリップ・バーで踊っていたのだ。
コディはストリッパーの日常をブログに書き、それが出版エージェントの目に留まり、彼の勧めで書いたシナリオ処女作『JUNO/ジュノ』で、いきなりアカデミー賞に輝いた。またひとつのアメリカン・ドリームの誕生だ。