――デビュー20周年の今年、彼らの一大トピックスといえば、ジャニーズ史上初の野外ロックフェス出演が挙げられるだろう。しかし、そもそもTOKIOのバンドとしての実力はいかほどのものなのか?ここでは、過去にTOKIOの楽曲をプロデュースした経験もあるサニーデイ・サービスの曽我部恵一氏にご登場いただき、TOKIOの音楽性とロックバンドとしての真価を語ってもらう。
(写真(人物)/永峰拓也)
TOKIOがジャニーズ事務所において異彩を放っているのは、その独特のバラエティスキルの高さだけがゆえんではない。同事務所唯一の”バンド”グループであることも、彼らをそれまでの「アイドル」の概念から一線を画する存在に押し上げた一因だろう。
しかしTOKIOの音楽性は”アイドル”ではなく”バンド”として本当に評価できるものなのだろうか? そこで、過去に楽曲をプロデュースした経験もあるサニーデイ・サービスの曽我部恵一氏にTOKIOというバンドの特性と、その真価について話を訊いた。
──カバーアルバム『TOK1O』(2004年)で「ブルドッグ」と「100%…SOかもね!」をプロデュースされてますが、そのときの印象はいかがでしたか?
曽我部 レコーディングのときに、パッと感じたのは、「ミュージシャンだな」ということです。実は、このプロデュースのオファーをいただいたとき、TOKIOさんの音楽性についてはあまり知らなかったんです。もちろん、タレントさんとしては知っていたし、曲も聴いたことはあったので、「面白そうだ」と思って参加させていただいたんですが、実際に彼らがどういう存在として音楽をしているかまでは知らなかった。で、スタジオに入ってすぐ「タレントさんというよりは、ミュージシャンだな」と感じました。
──どんなところがそう感じたんですか?
曽我部 どこというのは難しいんですが、独特の……ミュージシャン同士だとわかる”ミュージシャンシップ”のようなものを感じました。長瀬さんが、僕のギターを見て「弾いていいですか」とポロポロ弾き始めたんですが、その感じもなんか自然な感じでよかった。「ブルドッグ」は、主にこちらで演奏したものに、あとから歌を入れていただいたんですが、「100%…SOかもね!」は、僕がアコースティックギターを持って、メインボーカルの国分さんと城島さんと一緒に一発録りするスタジオライブ形式でレコーディングしたんです。そういう形はTOKIOさんの曲では結構珍しいと思うんですけど、楽しかった。
──技術的にはどうですか?